はじめに
1974年にデビューして2015年にメンバーの逝去によって活動終了となったカナダの3ピースバンドです。活動終了までに20枚以上のアルバムを出しています。
メンバー構成はギターのアレックス・ライフソン、ベースヴォーカル、キーボードのゲティ・リー、ドラムのニール・パートの3人です。とにかく3人ともとんでもないテクニックの持主です。
メンバー
特にドラムのニール・パートはドラムの神様とも呼ばれることもあります。ドラムセットも独特で、ほぼ360°囲まれたセットになっており、「要塞」と呼ばれています。しかもライブではそれを全て使います。
ベースヴォーカルのゲティ・リーも、ザ・フーのジョン・エントウィッスルの様な動きまくるリードベースを弾きながらヴォーカルも取ります。さらにライブではフットペダルも活用して、歌いながらフットシンセを鳴らしつつベースやキーボードを弾いたりします。常人の域を超えていて圧巻です。ベーシスト目線でいうと、ベースリフも動きまくっていてすごいですが、ドラムのフィルに合わせてベースフィルを入れたりと本当に超絶技巧です。しかもそれを歌いながらやっているのでただただ脱帽です。
ギターのアレックス・ライフソンも相当なギターテクニックを持ちつつ、時代に合わせてアレンジを自由自在に変えていく柔軟さも持つ合わせています。
音楽性の変遷
デビュー当初はツェッペリンの影響を受けたハードロックと言われていましたが、ニール・パートが哲学的な詩を書くようになり次第にプログレ要素が入り、大曲や変拍子の曲が増えていきました。
その後80年代に入ると時代の流れからか、ラジオで流せる短めのポップなロックへと変わっていきます。さらにシンセサイザーのアレンジも増え、より時代に沿った音楽へと変遷していきますが、高い演奏技術や複雑なリズムアレンジは生かされていて、それがラッシュの特徴にもなっていました。
その後も時代に合わせて音楽性を変化させながら活動していたラッシュですが、ニール・パートの家族が相次いで事故や病気で亡くなってしまうという事があり、しばらく活動休止となります。
ですが、2001年に活動を再開し、サウンドもハードロック路線へと原点回帰しました。そして2012年に発表された「クロックワーク・エンジェルズ」は、ストーリー性のあるコンセプトアルバムでプログレ要素も復活しました。しかしながら、その後ニール・パートが病気でこの世を去り、このアルバムが最後のスタジオアルバムとなってしまいました。
おすすめアルバム
オリジナルアルバムだけでも20枚以上ありますので、はじめはどれから聴けばいいのかわからない方お多いでしょう。ですので、先ずはこちらがおすすめです。
「ラッシュ・ライブ~新約・神話大全」(1988)
PR
ラッシュのすごい所の一つが、ライブでも3人だけで楽曲を再現するその技術です。それが堪能出来るのがこのライブアルバムです。主に80年代に発表された曲で構成されていますので、シンセサイザーも多用されていますが見事に3人で演奏しています。
これでライブのすごさをもっと味わいたくなったらこちらがおすすめです。
「ラッシュ・ライブ~神話大全」(1981)
PR
こちらは1981年のライブですので、70年代に発表された曲が主体のライブです。
勿論3人で演奏していますので、それぞれの超絶技巧がたっぷりと堪能出来るアルバムです。
まとめ
この2枚のアルバムを聴いてラッシュが好きになったら、プログレ色が強くなってきた「西暦2112年」や次第にポップな聴きやすさが出てくる「ムービング・ピクチャー」辺り、80年代ぽいシンセ多用の「パワーウィンドウズ」前後等を聴くと良いでしょう。
最近ちょっと聴いてみたのですが、復活後のハードロックへ原点回帰した「ヴェイパー・トレイルズ」以降のアルバムも良さそうですのでこれからじっくり聴いてみようかと思っています。
この記事がお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント