はじめに
1959年から2000年まで基本的な設計は変更されることなく製造されたクラシックミニ。その中での変更の一つに、1984年にタイヤサイズがそれまでの10インチから12インチへと拡大されたという事があります。この頃から製造メーカーもローバーとなり、一部の限定車の13インチも含めても、現存しているクラシックミニの多くは12インチのものが大半を占めると思います。
12インチ化に合わせて、フロントブレーキがそれまでのドラムからディスクブレーキへと変更されました。これによりブレーキ性能が向上し、タイヤのグリップ力や安定性、ひいては燃費も向上しました。
ですが、車体、ボディサイズはそのままでしたのでクラシカルな外観を求める人は、敢えて10インチキットというものを装着して10インチタイヤを履く事が出来るようになります。
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10インチ化のメリットデメリット
デメリット
ブレーキの効き
そもそもミニは12インチでもブレーキが効かないと言われる事が多いです。
確かに初めの頃は国産車に比べると効かないと感じましたが、すぐに慣れます。これは皆さんそうで、そうでなければクラシックミニは止まれず事故を起こしまくっているはずですが、そうはなっていない事からも慣れる事が分かります。
それに、ちょっと踏むだけでガツンと効く国産車とは効き方が違うだけで、弱く踏むと効きも弱く、強く踏めばキチンと止まります。
さらに10インチキットは。ドラムブレーキに戻すわけではなく10インチのタイヤが履ける小さいディスクブレーキにするものが大半なので、街中は勿論サーキットも走れる程です。サーキットでさらに高性能のブレーキ性能を求めるなら4ポットでより制動力がアップしたものも選べますが、そこまで求めないなら2ポットで十分です。
グリップ力
グリップ力は履くタイヤに依る所が大きいです。ハイグリップなタイヤを履けばサーキットでも走れる程しっかりグリップします。
燃費
これもグリップと同様にタイヤの種類によって大きく変わりますが、タイヤ一回転で進む距離は短くなるので燃費は多少悪くなると言ってもいいかもしれません。
ですが、例えば吸排気系をチューンしてミッションはクロス化とローギアード、ワンサイズ大きいピストンへとボアアップしたミニをエンジン回し気味で街中を走ってもリッター11㎞以上は走るので、ノーマルで細めのタイヤで走ったりすればもっと燃費は良くなります。
タイヤの選択肢
今は軽自動車でさえ13とか14インチでも小さい位なので、10インチのタイヤは主流ではありません。ですから種類も限られますが、レース用のハイグリップなものからクラシカルなラジアルタイヤまでいくつかの選択肢はあります。自分の走り方に合わせたチョイスは出来る様になっています。
デメリットとしては、大抵店頭在庫はないので取り寄せになりがちという所位でしょう。
メリット
見た目
元々が10インチのタイヤが標準装備でしたので、デザイン的にボディとのサイズのバランスが一番取れています。さらに10インチは本当に小さいので見た目がとても可愛くなります。
走り
10インチにすると、走りがさらに楽しくなります。より小回りが利いて操作のダイレクト感も増します。よりキビキビと走るのでゴーカートフィーリングが強くなるイメージです。
重量
当然12インチよりも軽いので、ばね下荷重は減ります。軽量化にも繋がり走りが良くなるのは勿論ですが、タイヤ交換等の作業も楽になるのも意外と大きいです。
まとめ
以上の様に、デメリットもさほどのデメリットでもありませんし、メリットは大きいです。特に走りは随分変わると思います。
それなのに見た目は可愛くなりますので、羊の皮をかぶった狼的な方向に興味がある方は是非検討してみてはいかがでしょうか。
この記事がお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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